芽吹き時に注意したいこと その2  2007.02

前回は芽吹き時の注意の一つ「寒さ」についてでした。今回はもう一つの「水ぎれ」についてです。

冬の休眼から春が近くなり気温が上がり始めると、樹は新芽より根のほうが早く動き出します。そして根が水を上げ始めます。早春に用土が急に乾き始める、その頃が要注意です。その変化に気付かないと、水ぎれを起こし、取り返しのつかないことになったりします。

水ぎれに気付かない状態が続くと、動き出した新芽がそのまましおれてしまったり、芽吹き前に幹・枝に水分がなくなる(幹・枝の表面にしわができる)などの重症・最悪の状態となります。早期に見つけ、水を与えれば回復する場合もありますが、そのまま枯れてしまったり、枝枯れ、特に頭部だけ芽を吹けないなどの場合が起こります。
2月になり、特に暖かい場所で冬越しした樹は予想以上に早く樹は動き出します。特に今年は暖かい日が続きます。 この時期用土の変化には特に注意し、水ぎれしないよう気を使いたいです。

寒さによる場合も水ぎれによる場合も、春になって新芽がなかなか吹いてこなくても、幹・枝に水分を保っていれば新芽を吹き出す可能性はあります。雑木類ばかりでなく、松柏類でも1年芽が吹かず翌年新芽が伸び出す場合があります。枯れたと思っても1年は捨てないという方がいますが、それも確かに正しいかもしれません。

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 樹づくり一口メモ

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